EMCエンジニアの休日

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【EMC試験の実施場所】電波暗室?シールドルーム? 最適な場所を選んでコストを下げましょう

こんにちは。Noiseです。

Noiseはメーカー勤務でEMCエンジニアとして勤務しています。

今回はEMC試験の実施場所について紹介します。

最適な実施場所で試験をすることができれば、会社の費用を削減することができるため、原価改善にもなりますね!

 

最後まで読んでいただけると幸いです。

 

また過去記事ではEMC試験の種類について紹介していますので、まだ見ていない方はぜひご確認してください。

 

emc-noise.hatenablog.com

 

 

EMC試験を実施するには?

まずはEMC試験を実施するにはどこにお願いするのかについて解説します。

大きく分けると2つかと思います。

  1. 外部のEMC試験所
  2. 社内のEMC評価部署

大きな事業を持っている企業であれば社内にEMC試験部署があるため、そちらに依頼すれば試験は可能です。

ただ、正確な試験や第三者機関の認定などが必要な試験はEMC試験所にお願いすることが望ましいかと思います。

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試験の実施場所

EMC試験は電磁波を扱う試験のため、試験を実施するには、電磁波の影響を考慮した場所で試験をする必要があります。

大きく分けると下記3点です。

  1. 電波暗室
  2. シールドルーム
  3. グランドプレーン室

一つづつ見ていきましょう。

 

電波暗室とは?

電波暗室とは、EMC試験の電磁波試験を実施するにあたり、外部の電波(AM、FMラジオなどの放送波)を通さないようにシールドされた部屋のことを言います。

外来のノイズをキャンセルした状態で、製品単体から出ているノイズを測定します。

そうすることにより、製品から出ている正確なノイズ測定が可能となります。

また電波暗室内には試験をしている製品の放射ノイズが、部屋内で多重反射し、測定結果に影響を及ぼすことがあるため、それを防止するために電波吸収体をつけています。

下記写真のような部屋ですね。

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https://www.restarcc.com/products_denshikiki/emc/albatross

株式会社レスターコミュニケーションズHPより引用

 

下記が電波暗室の断面になります。

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電波暗室断面図

シールド材では外来からの電磁波を入れない役目を、

フェライトタイルなどの磁性体と電波吸収体では、暗室内の製品から発生する電磁波を反射させない役目を果たしています。

昔は電波暗室などなかったので、外来の放送波すら届かない山奥で試験していたそうです。(オープンサイトといいます)

よくそんな山奥の雨風もしのげない不便な場所で試験してたなーって思います。

現在はそのような場所もなくなってきたので、電波暗室での試験が主流かと思います。

 

電波暗室ではほぼすべてのEMC評価が可能となります。

 

シールドルームとは

シールドルームは電波暗室から電波吸収体とフェライトタイルを外したものを言います。

そうです。外来のノイズをシールドするのみの部屋となります。

外観はこんな感じです。

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http://www.shield-rm.co.jp/product_introduction.html

シールドルーム株式会社より引用

断面してはこんな感じですね。

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シールドルーム断面

内部の電波を反射するため、アンテナなどで試験する、放射系の試験は実施できません。

よって実施できるのは伝導系の試験のみとなります。

ですが外来の電波は遮断することができるため、高い周波数まで品質の良いデータを取得することが可能です。(通常、伝導の試験は100kHz~1GHz程度)

 

グランドプレーン室とは?

グランドプレーン室はシールドルームより、さらに簡素化します。

そう。もうシールドすらせずに床面にGNDプレーンを貼っているだけです。

図だとこんな感じです。

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グランドプレーン室断面

目的としては安定したグランドの提供のみとなっています。

よって実施できる試験としては、過度サージ試験など、イミュニティ試験の多くが実施可能です。

 

まとめ

今回は

  • 電波暗室
  • シールドルーム
  • グランドプレーン室

について解説していきました。

 

実施できる試験や、費用についても下記のようになっています。

 

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試験内容と必要な部屋を理解していれば、コスト削減につながるので、ぜひ参考にしてください。

 

以上です。

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