こんにちは。Noiseです。
Noiseはメーカー勤務でEMCエンジニアとして勤務しています。
今回は高周波技術において欠かせない基礎的な指標であるSパラメータについて、ご紹介します。
Sパラメータは、無線通信やマイクロ波回路、光通信など、さまざまな分野で活用されています。
本記事では、Sパラメータとは何か、どのような測定方法があるか、そしてSパラメータの解析に役立つ指標について詳しく解説します。
さらに、今後の展望についても触れながら、Sパラメータの重要性について考えていきましょう。
最初は難しそうで抵抗があるかと思いますがEMCには必須な項目なのでしっかり理解しましょう!
Sパラメータとは何か?
Sパラメータ(Scattering Parameter)とは、電気回路における周波数特性を表す指標のひとつであり、入力信号が回路に入力された際に、出力信号がどのように回路内部で散乱(Scattering)するかを表す数値です。
Sパラメータは、高周波回路の解析によく用いられます。
イメージはこんな感じです!
Sパラメータの種類と特徴
Sパラメータには、S11、S12、S21、S22の4種類があります。
それぞれの特徴を以下にまとめます。
・S11:入力ポートから反射した信号の強さを表す
・S12:出力ポートから入力ポートに戻った信号の強さを表す
・S21:入力ポートから出力ポートに出力された信号の強さを表す
・S22:出力ポートから反射した信号の強さを表す
イメージはこんな感じです!
P1が入力ポート、P2が出力ポートとしています。
S12とS21は番号の後ろから前に信号が行くという書き方なので注意が必要です!
S21とかS12は通過特性といって信号がどれだけ減衰したかを示すよ!
Sパラメータの測定方法
Sパラメータを測定するには、ネットワークアナライザと呼ばれる測定器を使用します。
ネットワークアナライザは、周波数範囲内でSパラメータを測定し、それをグラフにプロットすることができます。
測定する際には、回路を接続し、適切な校正を行うことが重要です。
その後のすべての結果が台無しに、、、
測定したデータをの解析は以下の記事でまとめています。
Sパラメータを使った回路解析の手順
Sパラメータを使った回路解析の手順は以下の通りです。
- 測定器でSパラメータを測定する
- 測定結果をグラフにプロットする(Qucsの使用をおすすめします!)
- 測定結果から回路の周波数特性を分析する
- 回路設計や改良に役立てる
Qucsのインストールについてはこちらの記事で!
Sパラメータの応用例
Sパラメータは、高周波回路の設計や開発、テスト、トラブルシューティングなどに広く利用されています。
例えば、無線通信やマイクロ波回路、光通信など、高周波技術が用いられる分野で、Sパラメータは欠かせないものとなっています。
実務としての活用はフィルタの定数を確認するや回路で共振している周波数を探したりするのに活用できますよ!
まとめと今後の展望
Sパラメータは、高周波回路の解析に欠かせない基礎的な指標であり、測定方法も比較的容易に行えるため、回路設計や改良に役立てることができます。
今後は、より高速・高性能な通信技術や、5G、6Gのような新たな通信規格の開発において、Sパラメータの重要性がますます高まっていくことが予想されますね。
Sパラメータの学習におすすめの書籍
基礎から応用まですべてがこの一冊に詰まっています!!
私もこの本からたくさんのことを学びました!
以上です。
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