こんにちは。Noiseです。
Noiseはメーカー勤務でEMCエンジニアとして勤務しています。
今回はEMCエンジニアとはどのような資格??について書いていきます
EMCエンジニアとは
大まかな概要は前回の自己紹介記事で投稿しました。
要するに「電磁波ノイズの専門家」です。
詳しくは下記の記事を参考ください。
資格制度について
EMCエンジニアには資格制度があります。
それはiNARTE EMC エンジニアという、元は米国で創設された資格です。
現在では日本での資格取得も可能で、【一般社団法人KEC関西電子工業振興センター】が請け負って資格試験を代行しています。
詳細を下記一般社団法人KEC関西電子工業振興センターの公式サイトより引用します。
iNARTE-EMC Engineer/Technician資格
米国の非営利団体であるiNARTE(The International Association for Radio, Telecommunications and Electromagnetics)が、1988年に創設したEMCの技術、スキルを認証するグローバルな技術資格です。
KECでは1998年にiNARTEと提携し、同年に “iNARTE EMC Engineer(技術者)”、そして2001年には “iNARTE EMC Technician(技能者)”の資格制度を日本に導入し、講習会の開催から、試験の実施まで、資格取得に向けた支援を行っています。
iNARTE資格を取得することはEMCの知識・能力の客観的な証明と判断に有用であることから、KECでは「渡米することなく 日本国内にて、日本語で受験ができる資格」として推進しています。
2020年、日本での資格者数が1,200名を突破しました。
グローバルな技術資格であるため、英語の能力さえあれば、世界中で活躍できます。
EMCエンジニアになるには?
EMCエンジニアになるには資格試験に合格しなければなりません。
試験は50問の問題を4時間で解答します。
長丁場の試験ですね。
方式は3~5択のマークシート方式で、100点満点中70点以上で合格となります。
この資格試験で変わっているところは、オープンブック方式なところです。
オープンブック方式では試験に参考書やパソコンの持ち込みが可能です。(ただしインターネットの接続は禁止)
→2021年より、パソコン資料のの持ち込みも禁止になりました。。
一気にレベルアップしましたね、、
暗記力を試す目的ではなく、現場での問題解決能力、判断能力を試す資格であり、より実践的な能力を持っていないと受かることは難しいです。
私NoiseもPCと規格書をもって受験しました。当日はなかなか大荷物で受験し、移動が大変でした。
受験資格
受験するには三つ条件が必要です。
- EMC業務に従事していること
- EMC業務の経験年数が3年以上であること(エンジニアの場合)
- 3人の推薦が必要
知識だけではなく経験も必要な資格であることがわかります。
またiNARTE EMC資格には2種類の資格があります。
- iNARTE EMC エンジニア
- iNARTE EMC テクニシャン
Noiseは1. のエンジニア資格を保有しています。
出題カテゴリー
試験に出題されるカテゴリーは以下になります。(一般社団法人KEC関西電子工業振興センターサイトより引用)
出題範囲が多いので勉強するには苦労しました。
https://www.kec.jp/wp/img/committee/2020/narte_emc20.pdf
資格取得者が所属している企業一覧
やはり主要な電子機器メーカーには多くにエンジニアが在籍しています。
またEMC試験メーカーにも多く在籍しています。
今後の電動化、デジタル化の流れより、さらに資格保有者は増えていきそうですね。
(一般社団法人KEC関西電子工業振興センターサイトより引用)
https://www.kec.jp/wp/img/committee/2020/narte_emc20.pdf
合格率
合格率は毎年30%を切っているので難解な資格ということがわかります。
資格取得のメリット
資格取得のメリットは以下になります
- 資格取得者の取得する測定データは信頼性を得ることができる
- お客さんから資格取得者の有無の問い合わせがある(実際にありました)
- 会社としては高度なレベルのEMC技術者養成の判断に用いることができる
- 資格取得すると慰労金がもらえる会社もある(Noiseの会社はくれました)
- 社内では専門家として重宝される
- EMC業界内では転職に困らない
今後の電動化、デジタル化、5G化が進む昨今の電子機器開発においては必須な資格であると考えています。
まとめ
EMCエンジニア資格について紹介しました。
まとめとしては
- EMCエンジニアは電磁波の専門家
- iNARTE EMC エンジニアという米国の資格
- 資格取得には受験が必要だが難解
- 今後の電動化、デジタル化、5G化では重要な資格
以上です。
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