こんにちは。Noiseです。
Noiseはメーカー勤務でEMCエンジニアとして勤務しています。
今回はEMC設計やシールド設計をする上で欠かせないパラメータとなる、導電率についてまとめていきます。
本記事では、シールド材の導電率(S/m)に焦点を当て、電気信号の遮断や内部への外部ノイズの侵入を防ぐ重要な要素としての役割を解説します。
またさまざまな導電性材料の特性と用途に応じた選定の重要性について探っていきます。
iNARTEの試験でも出題数が多いので、記憶しておきましょう~!
この記事を読むとわかること。
- シールド材の導電率は、電気信号の遮断や内部への外部ノイズの侵入を防ぐ際に重要な役割を果たす。
- 銅、アルミニウム、銀などの主な導電性材料の導電率と特性が紹介され、それぞれの適用範囲が理解できる。
- 高い導電率を持つシールド材の選定が、信号品質向上やデータ転送速度の改善など、電子機器や通信システムの性能向上に貢献することがわかる。
最後まで読んでいただけますと幸いです。
導電率とは?
導電率(conductivity)は、物質の電気伝導能力を表す物理量の一つです。
電流が物質を通過する際の抵抗の程度を示し、導電率が高いほど電気信号の伝達が優れていることを意味します。
導電率は一般的にシーメンス毎メートル(S/m)で表されます。
シールド材の重要性と役割
シールド材は電気・電子機器やケーブルなどの周囲を囲む障壁として用いられます。
その主な役割は、外部からの電磁ノイズや電磁波の影響を遮断し、内部の信号を保護することです。
また、シールド材は内部からの電気・電磁波の漏れを防ぐため、高い導電率が求められます。
主なシールド材の導電率比較
銅(Copper)
銅は一般的なシールド材として広く利用されています。
優れた導電率を持ち、信号の遮断効果が高いため、多くの電子機器や通信ケーブルで使用されています。
銅の導電率は約 5.96 x 10^7 S/mです。
アルミニウム(Aluminum)
アルミニウムも導電性があり、比較的低コストで入手可能なシールド材です。
ただし、銅に比べて導電率がやや低いため、高周波信号の遮断には注意が必要です。
アルミニウムの導電率は約 2.77 x 10^7 S/mです。
銀(Silver)
銀は最も高い導電率を持つ金属であり、純粋な導電性材料として非常に優れています。
しかし、銀は高価であり、酸化に弱いという欠点があります。
銀の導電率は約 6.30 x 10^7 S/mです。
その他の導電性材料
上記以外にも、金、ニッケル、鉄なども導電性があり、特定の用途に応じてシールド材として使用されることがあります。
導電率が重要な理由
高い導電率を持つシールド材は、電気信号の遮断や内部への外部ノイズの侵入を最小限に抑えることができます。
特に高周波信号の場合、導電率が低いとシールド効果が低下し、信号品質やデータ転送速度に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、適切な導電率を持つシールド材の選定は重要です。
まとめ
シールド材の導電率は、電気信号の遮断や内部への外部ノイズの侵入を防ぐ上で重要な要素です。
銅、アルミニウム、銀などの導電性材料は、それぞれ特性が異なるため、用途に応じて適切なシールド材を選定する必要があります。
高い導電率を持つシールド材を使用することで、信号品質の向上やデータ転送速度の向上に貢献し、電子機器や通信システムの性能向上に寄与します。
一般的なシールドには銅>アルミっていう公式をおぼえておきましょ~
導電線の抵抗値の記事はこちら!
【おすすめ書籍】
ノイズ対策におすすめの一冊です~!
以上です。
面白かった、ためになったという方は、下記をクリックしていただけると励みになりますので、よろしくお願いいたします!
【スポンサーリンク】
【スポンサーリンク】