こんにちは。Noiseです。
NoiseはメーカーでEMCエンジニアとしてして勤務しています。
今回はCISPR25 に記載されている周波数について解説していきます。
自動車の電動化によって、電子機器が増える中、電磁的な干渉(EMI)問題が深刻化していますね。
本記事では、CISPR25の周波数一覧とEMC試験について解説し、自動車用電子機器の重要性についても触れていきます!
この記事を読むとわかること。
- CISPR25におけるEMI要件について
- CISPR25で定義されている周波数帯について
- 150kHz〜6GHzが使われている主なメディアについて
最後まで読んでいただけると幸いです。
- CISPR25とは何か
- CISPR25で定義されている周波数帯について
- CISPR25に準拠した電子機器のEMC試験
- CISPR25に準拠した電子機器の重要性
- CISPR25に関連するその他の規格について
- まとめ
CISPR25とは何か
CISPR25は、国際電気標準会議(IEC)が制定した、車両用の電気・電子機器に対する電磁的相互干渉(EMI)に関する規格です。
この規格は、自動車および関連する部品・アクセサリーに対するEMI要件を定めており、自動車内および周辺環境における放射・伝導ノイズの制御を目的としています。
詳細は以前の記事にも記載してますので、そちらをご参考に!
CISPR25で定義されている周波数帯について
CISPR25では、様々な周波数帯に対するEMI要件が定められています。
具体的には、下記のような周波数帯があります。
それぞれの周波数帯に対して、放射ノイズ、伝導ノイズの制限が定められており、電子機器がこれらの要件を満たすことが求められています。
これらの周波数を阻害されてしまうと、Wi-FiやBluetoothの通信不良や、ナビに搭載されているラジオやTVが見えなくなるという恐れもあります。
CISPR25に準拠した電子機器のEMC試験
CISPR25に基づくEMC試験は、電子機器のEMI特性を測定する試験です。
EMC試験の種類については以下にまとめています。
これにより、電子機器が周辺環境に与えるノイズを測定し、設計上の問題を特定することができます。
これらの試験を通じて、電子機器がCISPR25に準拠していることを確認します。
CISPR25に準拠した電子機器の重要性
CISPR25に準拠した電子機器は、自動車および周辺環境に対するEMIの影響を最小限に抑えることができます。
この規格に適合することで、電子機器が放射するノイズを減らし、周辺環境への影響を抑えることができます。
また、車両内の電子機器同士が相互干渉することを防ぐことができるため、車両の運転に安定性をもたらすことができます。
今後自動運転が増えてくることが予測されるので、運転の安定性というのは重要な項目になりますね。
CISPR25に関連するその他の規格について
CISPR25には、車両用電気・電子機器のEMCに関する他の規格として、CISPR12、CISPR16、CISPR22などがあります。
これらの規格は、自動車および関連する部品・アクセサリーに対するEMI要件を定めており、CISPR25と連動して使用されることがあります。
また、ISO11452シリーズという国際規格も存在し、車載部品用のEMS(イミュニティ)試験方法に関する規格として広く用いられています。
まとめ
CISPR25は、自動車および関連する部品・アクセサリーに対するEMI要件を定めた規格であり、各種周波数帯に対する放射ノイズ、伝導ノイズの制限が定められています。
CISPR25に基づくEMC試験により、電子機器が規格に適合していることを確認することが可能です。
またCISPR25に準拠した電子機器は、自動車の運転安定性や市場競争力を向上させるだけでなく、周辺環境に与える影響を最小限に抑えることができるので車両メーカーからすると安心ですね。
書籍紹介
CISPR25のノイズ対策におすすめです。
以上です。
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